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TOP > Meister 06年11月01日号 ![]() 【マイスター】 きっといつか戻れると思っていた思うことがチャンスを寄せていく | ||||||||||
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きたる11月12日(日)17:30〜読谷村座喜味城跡二の郭。かつて御嶽であった場所に建てられた座喜味城。地形に沿って石垣が積まれ、世界遺産の城郭の中でも、独特な優美な曲線を描く女性的な城だ。黄金色に輝く夕陽が東シナ海に沈みはじめる頃、ライトアップされたステージからミユキの唄声が天へと昇り始める。 |
歌を忘れなかったカナリヤ 女性の人生において、出産育児は価値のある重要な仕事だ。しかし、場合によってそれはリスクとなり、競争社会でのスキルアップをあきらめなければならないことがある。22歳で母親となったミユキさんにとっても、出産は人生を変える大きな転機となった。 22歳当時、ミユキさんはプロミュージシャンとして、世界デビューが決まっていた。ミック・ジャガーなどのアルバムで知られる大物プロデューサー、ビル・ラズウェルがミユキさんのバンドのプロデュースを担当していた。デビュー前に子供ができたことを相談すると「シンガーが母親になるのは素晴らしいことだ!」と、デビューを延期してくれた。しかし、出産期間中、業界関係者の間で様々なアクシデントがおこり、グループとして音楽活動を続けることが困難になった。チャンスは一瞬のうちに訪れ、一瞬のうちに去っていった。子供という生涯の宝には恵まれたが、プロとして世界デビューするビッグチャンスは、夢の彼方へ消えていた…。 ミユキさんは家庭へ入り、育児に専念した。音楽を聴くことが苦しかった。だから、家にはステレオを置かなかった。テレビで音楽番組がかかるとチャンネルを変えた。子供が2〜3歳になると大手信販会社のOLとして働きに出た。ライブもコンサートもラジオから流れる音楽も、音楽のすべてを意識的に自分から遠ざけた。そんな生活が15年間続いた。 全国大会優勝・世界デビュー目前での出産 那覇市栄町。元ジャズ・トランペッターで現在は琉球古典音楽の師範である父と、同じく古典音楽の教師である母のもと、三人兄弟の長女としてミユキさんは育った。小さな時からクラシックピアノや声楽を学んだ。やがて進学した浦添高校は、モンゴル800などを輩出した音楽活動の盛んな学校だった。RCサクセションの大ファンだったミユキさんは、自然とバンドを結成した。今のようにCDをリリースするのが簡単な時代ではなく、デビューを目指して様々なコンテストの沖縄地区大会に挑戦した。2位にはなれたがなかなか1位になれなかった。そして、2位グループのリーダーが集まれば1位になれるのではないかと、各リーダーが集まって「六人組」を結成した。 県大会、地区大会、全国大会と優勝していった。プロデビューへの道が自然と開かれた。ミユキさんは音大進学を目指して勉強していたが、もう大学へ進学している場合ではなかった。大物プロデューサーであるビル・ラズウェルの全面的なバックアップで、世界市場へデビューする準備が進められていた。 そんなミユキさんに、学生時代からの同級生で現在は塾講師として働いているご主人との間に、子供ができた。それが18年前のことだった。 伝説のボーカリスト12年ぶりの復活 「一人目の子供の時は、いつ子育てが終わるのか分からなくて、このままずっと続くのではないかと焦りもありました。でも、二人目になるとゆとりも出て、いつかは音楽に戻れる!と想い続けていました。しかし、人脈がまったくありません。とにかく自費出版で、発表できなかった『六人組』楽曲のCDをリリースしてみようと、作曲者の連絡先を探すことにしました。そう決心した翌日、偶然にも街中で作曲者の家族と15年ぶりに再会したのです。想いが届いた!と感じました」 そして、インディーズでCDをリリースしたミユキさんは、手探り状態の中で発売記念ライブを開いた。 「ステージに上がったら、二度とここからおりたくないという気持ちが蘇ってきました」 地元音楽界で伝説となっていた「六人組」ボーカリストの復活に、沖縄音楽界屈指のプレイヤーが集まってきた。ジャズ、フュージョン、ロック、ポップスなど、様々なジャンルで活躍するメンバー達だ。Guitar伊集タツヤ、Bass安田陽、Keyboard松元靖、Drums国場幸孝。 「中国古来の哲学に、万物は木・火・土・金・水という五つの元気(素)を世の成元と考えた『五行』思想があります。そして、人の行うべき道をうたう『五常』(仁・礼・信・義・智)も『五行』として伝えられています。この五行五常説に共感して、両方を足して10の根源を奏でるという意味で『10行』と名付けました」 また、『行』の字は、道が交わる十字路の象形から生まれた文字であり、様々な音楽活動をしているメンバー5人が偶然に出会い、ここからまた四方に伸びてゆくであろう道(未来)を表してもいる。 枝から伸びた気根が大地に根を張るガジュマルの大木のように、家族が、メンバーが、ファンが、スタッフ達が、ミユキさんの活動をしっかりと支えている。二人の子供と家族とおおくの人達が、ミユキさんのステージを熱く見守り続ける。 | ミユキさんのリフレッシュ法 ◎バイク 小型免許で100ccのスクーターに乗っている。朝10時から母が経営する栄町の薬局を手伝っていて、毎日睡眠4時間ぐらいの生活でも、スクーターがあると移動時間を短縮できてとても便利。美味しいものを食べる 久茂地にある「琉球創作酒菜かいざん」の山内ゆかりさんが、ミユキさんの好きな料理人No.1で、10年ぐらい山内さんをずっと追って食べに行っている。沖縄の古い家庭料理が中心で食べると涙が出てくるほどおいしい。![]() 「うまく唄える歌を選んでください。自分の声に合った曲を選べばうまく唄えます。あとは、自分に向いている仕事でも努力なしには続かないので、好きになることが第一歩だと思います。沖縄は音楽をやる環境が整っているので、皆さんもぜひ頑張ってください」 Imformation 琉璃の宵11月12日(日) 読谷村座喜味城跡二の郭 開場17:30開演18:30 出演:10行 バリガムラン「セトゥ・バンダ」 琉球古典音楽 野村流「昔節」愛好会 (内間勝美琉舞道場) 前売2,000円/当日2,500円 お問合せ 「琉璃の宵」実行委員会 070-5400-1050 |


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