
IAC Director クリス・ウッドさん
1971年生まれ。カナダ出身。
24歳のときに来沖。語学講師のアルバイトをしながら、琉球大学にて日本語を学び、1999年5月、豊見城にてランゲージ&留学アカデミーのIACを開校、現在に至る。
豊見城中学校近くの三差路にある、ランゲージ&留学アカデミーのIAC。扉の向こうから元気な子どもたちの声が聞こえてきた。
ちょうど3、4歳児の午前クラスが終わった ところだ。すると奥から「アイ、ガディット」という英語が耳に飛び込んできた。
「外国の児童もいるのかな」と思っていたら、部屋から出てきたのは、まさにウチナーンチ ュの男の子。
ネイティブスピーカーと間違うほどの発音に、面喰らっていると、「スポンジのような吸収力を持っている子どもたちは、1年も経つと話せるようになりますよ」
と、ブルーアイのクリス・ウッドさんが、これまた流ちょうな日本語で説明して くれた。
1999年5月に開校したIACは、英語を教えるのではなく、英語を使って自分を表現するコミュニケーション力を身に付けることに重点を置き、試行錯誤しながら独自のカリキュラムを作り上げてきた。
開校から約10年、まさにクリスさんが思い描くスクールは 形となって表れてきている。
教師になるのが夢だったというクリスさんだが、IACを立ち上げるまでには、何度となく諦めかけたこともあったという。
カナダで教師をめざし大学に通っていたクリスさ ん。教師があふれる中、免許を取得しても正式採用は難しいと言われて将来の夢を見失い、 19歳のときに休学。
子どものころから習っていた空手の本場、日本で国際大会が開 かれることを知り来日した。
日本を一目で気に入り、英語講師のアルバイトをしながら1年間滞在。カナダに戻ってからは、国際ビジネスに進路を変更し、大学卒業後、再び 日本を訪れた。
カナダ時代のレストランでのアルバイト経験を生かし、フランス料理のコックの仕事や、英会話スクールの講師などの仕事に就き、群馬や東京に住んでいたが、居心地が悪 かったという。
そんなとき、カナダで知り合いになった、沖縄出身の山川敦子さんを頼って沖縄を訪れた。
「東京での居心地の悪さが何なのか、沖縄に来て分かりました。人 の温かさにホッとしたんです。
彼女の従兄弟の紹介でホテルでのコックの仕事に就いたのですが、日本語が分からないので、このまま甘えるわけにはいかないと思い、コック の仕事を辞めて、琉球大学で日本語を勉強することにしました」
食べていくために英会話講師のアルバイトを始めた。これまでにも東京などで英会話講師の仕事に就いていたが、雇われる立場だった。
しかし学校と両立させるために始め たのは、 6畳一間のアパートの自室で行った個人レッスンだった。
「東京で働いていた英会話スクールでは、毎回教える生徒が異なり、物足りなさを感じていました。
でもマ ンツーマンで教える個人レッスンは、生徒の上達していく姿が目に見えて分かるので、教える楽しさを再確認できました。
またあるとき、カナダに連れていった生徒が、沖縄という限られた地域から海外に飛び出して、視野が広がっていく姿を目の当たりにし、
このとき自分のミッションは、より多くの沖縄の人々を国際人へと導くことだと確信し たんです」
一度は諦めた「教師になりたい」という夢が再び、ふつふつと沸き上がってきた。
そして1999年5月、友人、そして敦子さんの3人で資金を出しあい、IACを立ち上げた。
開校当初の講師は、クリスさん一人。教室にあるのはテーブルひとつだけ。まさにゼロからのスタートだった。
「英語を教えるのではなく、生徒が必要としている言葉、国際人のマナーとして、自分の思いを相手に伝え、自分を表現するための会話ができるようにする、
それがIACの コンセプトです。子どもたちの成長する姿を見ることができるのは、この仕事ならではのやりがいであり、おもしろみです」
来日してから、外人というだけでアパート入居を断られるなど嫌な思いもした。
車購入時のローンを組むときも、スムーズにいかなかった。
敦子さんと結婚していたことも あり、「奥さん名義にすれば簡単なのに」とアドバイスする友だちもいたが、「法律では何の問題もない」と頑固に譲らなかったという。
「楽な方に逃げるのは簡単。でもそ れを繰り返していたら、いつまでたっても沖縄は国際化できない」という思いを胸に、ひとつひとつ解決してきたクリスさん。
「(やり遂げたいという)強い気持ちがあれば 、何でも乗り越えられる」というクリスさんの言葉が、ずっしりと心に響く。
▼クリス・ウッドさんのターニング・ポイント・マップ
【1990年 19歳】
初来日
【1991年 20歳】
カナダに戻り、大学に復学する
【1995年 24歳】
再来日。ホテルのコックや英会話スクールの講師などを務める
【1995年 24歳】
来沖。ホテルのコックとして働く
【1996年 25歳】
TURNINGPOINT!
琉球大学日本語コースに入学。アルバイトで英会話の個人レッスンを始める
【1999年 27歳】
敦子さんと結婚。IACを立ち上げる
▼クリス・ウッドさんよりメッセージ
専門学校の講師も務めていますが、せっかく学んでも、何をやりたいのか分からないという生徒がいます。
もっと自分のことを内側から考え、何をやりたいのか真剣に向き 合うべきだと思います。
仕事を選ぶときに、給料を第一条件に考える人もいますが、給料以上に、その仕事にやりがいを感じなければ、楽しくないと思います。
実際、IACの中 には、東京の大手英会話スクールからヘッドハンティングされる優秀な講師もいます。
給料面で言えば東京にはかないません。
でもIACには、自分のやりたいことが実践できる 場があり、そこにやりがいを感じているからこそ、続けられるのだと思います。
▼お仕事紹介
「IAC」
豊見城市字豊見城566-8-202
098-852-2669
http://www.go2iac.com
IACは、英会話クラスとキッズアカデミーの2つに大きく分けられます。
英会話クラスは、幼児、小学生、中学生、一般クラスがあり、リスニング力、会話力、そして読み 書きにも力をいれるなど、それぞれのレベル、ライフスタイルに合わせたカリキュラムを組んでいます。
キッズアカデミーは、毎日3、4時間の英語の環境の中で、クラフト& アート、リトミック、クッキングなど楽しいアクティビティーを通して、英語を身に付けていきます。
いずれも6名前後の少人数クラスで、英語教育の資格を持つ専任のネイティブピーカー講師が、アットホームな雰囲気の中、授業を行っています。





