インターネットを検索してみると、あまたの調査集団が「現在の仕事を辞めたい理由」を調査しています。結果、順位に多少の違いはあっても必ずといっていいほど上位に顔を出すのは、「給料が安い」「職場の人間関係が良くない」「労働環境・評価・待遇への不満」「仕事量が多い(残業が多い)/休みが取れない」などです。そこでより良い職場を求めて「転職」ということになるのですが、ちょっと待ってください! そんなに簡単に転職を考えても(あるいは転職してしまっても)いいのですか?

転職には「成功」と「失敗」があり、「転職したほうが良い人」と「転職すべきではない人」がいるのをご存知でしょうか?

ここではこれらについて考えてみることにしましょう!


1.なぜ転職したいのか?……転職することだけが目的になっているなら、それは危険!

今の会社を辞めたい(=転職したい)理由を改めてまとめると、

・給料が安いから

・職場の人間関係がうまくいっていないから

・労働環境・評価・待遇に不満があるから

・仕事量が多い(残業が多い)から/休みが取れないから

この4つが特に多く見受けられます。

また辞めたい理由は1つだけとは限らず、いくつかの理由が絡んでいたりあるいは積み重なったりと、ケース・バイ・ケースです。しかしいずれにせよ、「転職することそのものが目的」になってしまっているのだとしたら、自分に合う転職先を見いだせないままミスマッチの所に入社してしまうことがあるかもしれません。なぜなら、求職活動中にしっかりと検討がされていない可能性があるからです。

特に最近はオンライン面接が盛んになっているため、会社内の雰囲気を直接見たり感じたり、面接官以外の社員さん達とお話をする機会が無くなったりしています。ですから、転職先を決めるための手がかかりや情報が限られているといったことも起こっています。このような状況下で、転職することだけを目的として新しい所へ入社した場合、あとで後悔することも決して無いわけではありません。

ではそういったことを少しでも減らすためには、どうしたら良いのでしょうか?


2.まずは辞めたい理由を明確にしたうえで、強度別に分けてみよう!

①先ほども述べたように、辞めたい理由は1つではないかもしれません。ならば、それらをすべて残らず書き出してみるとより明確になってきます。冷静になってふり返ってみた結果、1つだけだと思っていたのに「実は他にも理由があった。」とか、「こんなに沢山あったんだ!」とか、反対に「この問題を解決できたら、続けていくことができるかもしれない。」など、新たな発見や判断ができるようになるかもしれません。

②辞めたい理由をすべて挙げられたら、次はそれぞれに「強」「中」「弱」をつけてみよう。辞めたい理由の強度を明確化して

・「強」…辞めたい理由として一番強力で、かつ深刻なもの。これが解決できない限り、この先もここで仕事を続けていくのは困難(自分の力で解決するのは100%不可能)である。

・「中」…解決できる確率は半々くらい。解決できるように、まずは自分で頑張ってみようかな、というレベル。

・「弱」…辞めたい理由の中でそれほど強くはない。さらに、時間の経過とともに状況が変わっていけば、退職理由にはならなくなくなる可能性があるかも。

このように「強」「中」「弱」に分けていくことで、客観視することができるようになります。「強」があったらそれは貴方にとって深刻な問題。その場合は転職を考えるべきかもしれませんね。


3.退職理由に「強」「中」「弱」をつける時の参考・手がかり

①仕事内容や人間関係が、自分の心身の健康状態に大きな影響を与えているかどうか。与えているのなら、退職を考えた方が良いかも(休職が可能な職場であれば、休職してみるのも1つの方法になるかもしれない)。「食欲が無い」「眠れない」「体調不良が続く」などの自覚症状がある人は、できるだけ早く医療機関に診てもらおう!

②自分で解決できるかもしれない問題なのに、安易に転職しようとしていないか?

③辞めずにいたとして、時間が解決してくれる可能性はないか?例えば「上司と合わない」という理由なら、「上司が退職を考えていないか」「今後どちらかが異動する可能性はないか」「新入社員が入ってきたら、関係性は変わるかも」等々…。


4.転職を考えたほうが良い人・転職すべきではない人

働いていた会社を辞めて新たに転職できたとしても、それが成功とは限りません。「やっぱり、前職の方が良かった!」とならないためにも、転職するかどうかはよ~く考えてからにするべき。

①転職を考えたほうが良い人

・自分のこれまでのキャリアや今後のやりたいことと、転職理由との間に整合性がある。例:現在の会社では実現が難しい○○○の仕事、転職先でなら実現できると確信したから。

・今の仕事をしていて精神的あるいは肉体的な不調に陥り、日常生活に支障が出ている場合。 例:残業が多くていつもクタクタ。疲労が激しくて休みの日に何もできない。不眠・寝不足・食欲不振・うつ状態に陥っている等々

・現在の会社に将来性は無い

・給与や待遇が業界の平均を下回っている

・家庭の事情

②転職すべきではない人

・これまでも転職回数が多く、また転職したいと考えている人

・本人が思う仕事上の自己評価・価値の高さと、転職市場における本人の価値の高さにギャップがある場合

・転職して何がやりたいのかが明確でない人

・単に「今の仕事がイヤだから」という人

・周囲の人間や世間の影響を受けやすい人(周りの人が辞めるから自分も…のような)

・ただ漠然と「新しいことをやってみたいなぁ」と思っている人

・自分のキャリアの棚卸ができていない人

・他責思考の傾向が強い人(例:自分がキャリアアップが出来ないのは会社のせいだと考えている人)

・何の根拠も無く、新しい仕事に就けば新しい自分に生まれ変われると信じている人

⇒単に「現状から逃げたい!」という気持ちだけで転職先を見つけ入社。それで少し働いてみて「こんなはずではなかった。」と後悔(=失敗)。


5.転職によるメリット・デメリットも考えよう!

【メリット】

①年収アップの可能性

・前職よりも給与水準の高い所に転職できれば、アップできる。

・前職よりも昇給率の高い所に転職できれば、長い目で見てアップできる。

②キャリアアップの可能性

・前職で得たスキルや経験・実績が評価されれば、転職したことでキャリアアップが望める。

③人間関係のリセット

・前職での人間関係の悩みが解消でき、気持ちが切り替えられる。

④人事評価のリセット

・個人の実力やスキル・実績を評価する企業へ転職できれば、努力や結果次第で、前職では考えられない速さで昇給・昇進できる可能性もあります。

⑤自分に合った職場環境や仕事内容に就くことができる

・実際に働いてみると、自分に合う職場環境や仕事内容が見えてくるものです。そこで見えてきた自分の理想を実現させるために、転職は最大・最高の機会といえます。

【デメリット】

①年収ダウンの可能性

・例えば、やりたいことを優先して前職よりも給与水準の低い所に転職した場合、年収は下がります。

・転職時に年収が上がったとしても、昇給率が低ければ長い目で見てダウンすることに。

②新しい仕事・環境・人間関係に慣れなければならない

・場合によっては、新しい仕事を一から覚える必要があるため、慣れるまでに時間がかかる。

・新卒のように同期入社がいない場合が多いので、人間関係や環境に慣れるまでは孤独を感じることが多いかも。

③前職で抱えていた問題が必ずしも解決するとは限らない

・例えば、人事評価や人間関係を理由に転職した場合、新しい会社でそれが解決できるという保証はありません。年収や待遇・仕事内容などは入社前にある程度の情報を集めてリスクを減らすことはできても、人事評価の詳細や人間関係など求職情報で出にくい内容は、入社してみないと分かりません。そういった新たなリスクがあることも充分理解し覚悟したうえで、転職を決意する必要があります。


6.まとめ

「どのような会社にも長所と短所は存在する」といっても過言ではありません。それは現職の会社であっても、転職先の会社であっても同じことが言えます。そこで重要になってくるのは、会社員生活を続けていく中で自分にとって「我慢できるor我慢できない」事柄や、「譲れるor譲れない」事柄の線引きをしっかり行うこと。さらに今後「何をしたいか」「どうなりたいか」など、将来のイメージを出来るだけ明確にすることが大切です。そのうえで転職しようと決めたのならその際のメリット・デメリットをふまえ、面接を受ける会社の情報をできるだけ多く集め精査・比較・検討を充分行ってください。

貴方の転職の「成功」をお祈りしています!


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