社会人になって働くようになれば、人生の中で大きな割合を占めるのは「仕事」ですよね。1日の中でも多くの時間を費やすことになりますから。

会社やお店等に勤めている人であれば、そこがメインの職場となります。その際、大切なことの一つとして「職場に馴染めるかどうか」があげられます。新卒・中途採用・正社員・アルバイト・パート・転勤・異動・性別・年齢に関係なく、皆の「永遠のテーマ」であると言っても良いでしょう。

今回は、「職場に馴染めない」と悩んでいる貴方に向けて、少しでも参考になればと思います。一緒に考えてみましょう!


1.そもそも「馴染む」とは?

意味を調べてみると「慣れてしっくりする。調和する。違和感が無くなる。」などが出てきました。「職場に馴染む」を考えた場合、大きく三つのことが考えられます。

①仕事に馴染む…目的は「仕事をする」ことです。担当業務を一人で円滑に行えるようになる状態のことですね。

②社風に馴染む…「社風」とは会社がその歴史の中で培ってきた価値観や雰囲気のこと。ですから社風に馴染むとは、その会社の持つ価値観や雰囲気に慣れてきた状態のことを指します。

③人に馴染む…一緒に働いている上司や同僚達との関係性がうまくいっていて、業務が問題無く行える状態。

「馴染む」について、上の三つをあげることができるかなと思います。

①と②については、ある程度の時間があれば徐々に職場に慣れていくので、解決していけるでしょう。

しかし③は、その職場に集うスタッフ一人ひとりとの相性にもよります。お互い人間同士ですから、「合う・合わない」はどうしたって出てくるものです。一般的に言われる「職場に馴染む」とは、③のことを指す場合が多いのではないでしょうか。


2.では、どんな時「職場に馴染め(て)ない」と感じるのか?

①入社・転職・異動したばかりの時

②社風や職場のスタッフのキャラクター・雰囲気が、直感的に合わないと感じた時

③働いているスタッフの年齢層が、自分と離れている職場の場合

④お昼休み時間・休憩時間などに気軽に話せる人がいない職場

⑤職場の人達が楽しそうにしている輪の中に、自分が入れない時

⑥仕事上の分からないことを質問しようとしても、誰に聞けば良いのか分からない時

⑦飲み会の席で周りは楽しく盛り上がっているのに、自分は一人で孤立してしまった場合


①は配属直後ですから仕方ありませんね。これからです。

②について、会社や部署によってそれぞれの雰囲気は違って当然です。直感で「合わない!」と思いこんだり決めつけてしまうと余計にストレスがたまり、本当に辛くなってしまいます。合わない部分があったとしても、逆に良い部分や合いそうな部分を見つけていくことで多少の軽減には繋がるはずです。とにかく、合いそうな部分を見つける努力をしてみましょう。

③については、配属先のスタッフが自分より年上の人ばかりだったり、逆に年下の人ばかりだったり、ということです。これは正直、配属されてみないと分からないので運・不運もあります。同年代がいないばかりに話が合わないということもあるでしょう。であれば、世代が違うからこその話題を持ち出してコミュニケーションをとるという方法もあります。例えば周りが自分の親世代の人ばかりであれば、親を引き合いに出して「●●さんは、私の親の考え方をどう思います?」など。周りが年下ばかりなら、話しかけやすい雰囲気づくりのために普段から笑顔で接しながら仕事のサポートをするなどを心がけると、話しやすい印象を持ってもらえるはずです。

④~⑦に関しては勇気をふり絞ってまずは自分から一歩踏み出してみましょう! 普段から、挨拶やちょっとした会話を明るく笑顔で出来るように心がけてみてください。そうやっていつも話しかけられやすい雰囲気をつくっておくと、このような場面に出くわした時も、誰かから声がかかって自然と入っていけたり助けてくれたりなどの期待が持てます。


3.馴染めない人にはどんな特徴や傾向がみられるか?

①自己肯定感が低い

②自分から挨拶するのが難しい

③自分から話しかけることが出来ない

④表情が硬い・無い・暗い

⑤協調性に乏しい

⑥マイペース

⑦仕事を積極的に覚えようとしない

⑧コミュニケーション能力が低い(と思っている)

⑨話しかけられても、素っ気ない態度をとってしまう

⑩自分の話をしない

⑪飲み会などのイベントに参加しない

⑫何事も自己完結しようとして、周囲に相談をしない

⑬単独行動を好む


上に挙げた13項目のうち、ご自分に心当たりのあるものはありましたか?

馴染めないことが大きな悩みになっているのだとしたら、あてはまる事柄については自分を変える努力が必要になるかと思います。常に頭の中に留めておくようにして、少しずつで良いので変わるための努力や行動を毎日心がけてみてください。周りの人の、貴方に対する見方が変わってくるかもしれません。

継続は力なり! ファイト!


4.最後に、自分を変えようと頑張った貴方へ

頑張った結果、職場に馴染めるようになった方、おめでとうございます! 素晴らしいです。私も嬉しいです。これからも継続して、さらに仕事のしやすい職場環境をつくりあげていってください。そしてこの先、同じように職場に馴染めずにいる後輩たちを見つけたら、今度は貴方が先輩として手を差しのべてあげてくださいね。

また、精一杯頑張っているけれどなかなか馴染めないなぁと思っている貴方、辛いですよね。心中お察し申し上げます。悩み過ぎてしまうと、かえって貴方にとって良いことはありませんよ。ですからここで、別の考え方についてもお話させていただこうと思います。職場に馴染めないのは決して悪いことではありませんし、珍しいことでもありません。行った先の職場には色々な考えを持った様々な方々が働いています。ですから職場に馴染めない原因が、すべて自分自身にあると考えるのは正しくありません。それに、人間関係を築いていくのはどんな人であっても容易なことではありませんから、ここでいったん肩の力を抜いて気を楽にしてみましょう!

どうしても職場に馴染めないと思った時にはそのことを「あまり気にしない」でください。職場は仕事をする所で成果を求められる場所ですから、むしろそちらを重視してください。また職場に馴染めないならばそのおかげで人間関係のトラブルに巻き込まれにくいというメリットも実はあります。さらに話しかけられることも少ないので、自分の仕事に集中できる点も良いですね。

でも、職場に馴染めないことが心や体に悪い影響を与えているのだとしたら、さらにひどくなる前にその職場を離れるということも考えておいたほうが良いでしょう。なぜなら、心と体が健康でなければ良い仕事はできないからです。

貴方が楽しくお仕事できる職場に巡り合えることを、お祈りしています。