塗装工の仕事内容

塗装工は、建物・橋・道路などの建築物や自動車などに塗装を施すお仕事です。

沖縄県では「建築塗装工」と「板金塗装工」が多く活躍しており、今回はこの2つに絞って仕事内容を紹介していきたいと思います。


建築塗装工の仕事内容

建築塗装工は建物を専門とする塗装工のことで建物の外部はもちろん内装の塗装も手掛けます。

塗装は見た目を美しくするだけでなく、建物の劣化を防ぎ長く耐久性を保つ役割もあるため重要な工程となります。

建築塗装工の代表的な仕事として外壁塗装がありますが、外壁塗装は新築工事だけでなく一定期間経った建物の塗装を行うこともあります。

今回は工程が分かりやすい中古物件(沖縄で多いコンクリート造)の塗装の工程を説明していきたいと思います。


建物の点検

塗装工事を行う前には必ず建物のチェックを行います。

一定期間経過した建物には傷やヒビなど劣化している可能性があります。

そのまま塗装を行ってしまうとヒビが広がり塗装が割れてしまうなどのトラブルの原因となります。

そのため建物をくまなくチェックし、塗装を行う前に建物の修繕を行う必要があります。

また塗装を行う建物全体の面積を測り、塗料に必要な量などもこの時点で確認し見積もりを作成する必要があります。


近所への案内

建物の点検が済み実際に工事を開始する前に近所の方への案内を行います。

工事には機材の運び込みでの道路を使用したり、異臭や騒音が出てしまうことがあります。

そいういったクレームが出ないよう予め近隣住民に挨拶を行い丁寧に説明する必要があります。

また工事中の際にも挨拶をきちんと行うなど気持ちの良い行動を心がけます。


足場の組み立て・養生作業

建物の高所に塗装を行うには足場の準備が必要になります。

新築の場合は他の工事も行うため予め足場が設置されていますが、中古物件の場合は塗装業者自身あるいは足場業者に依頼し足場を組んでもらう必要があります。

足場を組む際には建物に傷がつかないよう注意しながら作業を行います。

また足場を組む際は修繕や塗装作業が行いやすいように設置を工夫しなければ作業効率が落ちてしまうため現場の方と話し合いながら準備を行います。

足場が完成したら、その周りに養生を施します。

養生をすることで水やペンキ、汚れが近隣に飛び散るのを防ぐことができます。

また業者によっては近隣住民の車にもシートを被せ汚れが付着するのを徹底して防ぐところもあります。


高圧洗浄

建物の汚れを除去するため専用の機械を使って高圧洗浄を行います。

建物には長い年月をかけて汚れやカビなどあらゆるものが付着しています。

汚れを除去する前に塗装を行うとうまく塗料が乗らずその部分から剥がれていってしまいます。

建物側面はもちろん屋上や軒下の天井部分まで細かく汚れを落とします。

塗装が剥がれかかっている場合も同様にそのまま塗装すると剥がれてしまう原因になるため手作業で丁寧に剥がします。

洗浄が終わったら建物が乾燥するまで待ちますが、天候に左右されるため、時には数日以上かかる場合もあります。


下地補修作業

建物の点検時に見つかったひび割れやコンクリートの剥離などは修繕をしなくてはなりません。

場所や程度によって方法は様々ですが、専用の補修材(モルタルなど)でひび割れを修繕します

割れ目が大きい場合などがある場合はもっと大きな補修工事が必要な場合もあります。


建物への養生作業

建物の洗浄、補修作業が終了したら塗装の準備を行います。

建物の中で窓枠やドア・柵など塗料がついてはいけない部分に養生作業を行い、ペンキが飛び散り付着するのを防ぎます。

特に塗装部分と塗装しない部分の境目の養生はまっすぐに貼り付けなければ歪みが生じてしまいます。

仕上がりにも大きく左右するので丁寧な仕事が必要になります。


塗料の準備

基本的には事前の打ち合わせで塗料に使用する色や商品が決定しています。

外壁塗装に使用する塗料は建物の大きさに比例するためとても多くの量が必要になり重量も重く運ぶのも大変です。

使用する塗料によって料金も変わってきますが、決して安いものではありません。

そのため誤ってこぼしたりしないよう注意して準備する必要があります。


下塗り

ここまでの工程を経てようやく塗装を行う作業に入ります。

塗装の一段回目は下塗り工程があります。

下塗り段階ではシーラーやプライマーといった種類の塗料を使用します。

このシーラーやプライマーは建物と塗料を接着させるための役割を持っており作業が適当だと塗料が剥がれる原因となってしまいます。

下塗りの塗料は色が透明や乳白色など薄いものが多く、中塗り・本塗りの塗料とは違う色を選定します。

これは中塗り以降の際に塗った箇所が分かりやすいようにするためでもあります。

下塗り作業が終わった後は使用した材料に応じた乾燥期間を置き次の工程へと進みます。


吹付け作業

工事の内容によっては吹付け作業を行う場合があります。

吹付け作業とはスプレーガンを使用して外壁に化粧材を散布する作業をいいます。

通常のコンクリートは表面が真っ直ぐな状態となっていますが、吹付け作業を行うことであえて表面をデコボコにし建物に風合いを出すことができます。

また滑りやすい床部分などでは、雨で濡れたときなどに転倒を防ぐため砂粒をスプレーガンで吹付けることもあります。


中塗り・上塗り

次の工程として中塗り作業を行います。

中塗りと本塗りで使用する塗料は同じものを使用して行います。

中塗りで全体の塗装が終了したら十分な時間をおき乾燥させます。

乾燥後に上塗りとしてもう一度全体を塗装します。

なぜ2度も塗装を行う必要があるかというと一度の塗装では塗料の厚みが薄く、耐久性が悪くなってしまいます。

そのため1度目の塗料が乾燥した後にもう一度塗装を行うことで適切な厚みとなり、十分な耐久力を持たせることができます。


養生を外す

上塗り工程まで終了したら窓枠などに貼り付けた養生を外していきます。

出たゴミはきちんと集め作業完了後に残さないように気をつけましょう。


全体の検査

塗装作業が全て終了したら、建物全体を検査し問題がないか確認を行います。

塗り残しがないか、塗装剥がれがないか、補修工事が適切にされているかなど全体を細かく確認します。

現場によっては作業工程から完成までを撮影し記録を残す業者もあります。

最後にお客様にも確認していただき、問題がなければ無事塗装作業は修了となります。


足場解体

最後に使用した足場を解体していきます。

足場解体時に足場の材料が外壁に当たり塗装が傷ついてしまっては台無しになってしまいます。

作業時には建物を傷つけないよう慎重に行う必要があります。


近隣へのあいさつ回り

工事が終了したら近隣へのあいさつ回りを行います。

ご迷惑をお掛けしたことと協力いただいたことの感謝を伝えることで良い印象を持ってもらうことができます。

気持ちの良い行動をすることで好印象を持っていただき、新しいお客様になることも珍しくありません。


板金塗装工の仕事内容

板金塗装工は事故などによって傷ついた自動車のボディ修繕するお仕事です。

一見すると事故で傷ついたとは思えないほど綺麗に修繕してくれる板金塗装工は車社会である沖縄の人にとって欠かせない職業となっています。

板金塗装工のそれぞれの工程を見ていきましょう。


修繕箇所の確認

修繕を行う傷を確認する作業です。間違えが無いようお客様と内容の確認を行いながらチェックを行います。

確認を行った後はどのような修繕方法が最適かを検討していきます。


板金作業

板金作業では、凹んだ部分をボディにピンを溶接し引っ張ったり、内側から押したりして元の状態に近づけます。

その後にハンマーなどを使用して細かなデコボコを叩き戻す作業を行います。

場所によってはパーツを取り外しながら作業を行うこともあります。

また穴が空いたりしている場合は同じく元の状態まで近づけた後、溶接で穴を塞ぎます。

修繕箇所をいろいろな角度で確認し不自然な部分がないか確認しながら何度も修正を行うことで完成に近づけていきます。


パテ作業

板金作業によってある程度元の状態に戻ったら、下地処理を施しさらに元の状態に近づけます。

板金作業だけではどうしても表面のデコボコは直せないため、修繕箇所にパテを塗り表面をなめらかにしていきます。

パテが乾いたらペーパーや研磨剤を使用しきれいに仕上げていきます。


下地作業

塗装作業に入る前にボディに下地処理を施します。

下地処理の際にはマスキングを施し、他の部分に影響が出ないようにする必要があります。

研磨した結果金属部分が見える状態になっている部分にプライマーを塗布し、サビなどを防止します。

次にサフェーサーという塗料を塗布していきます。

サフェーサーには色がついており、次に塗る塗料によって色を選定します。

このサフェーサーにはパテで補修した部分が塗料を吸い込むのを防ぐ役割があります。

もしサフェーサーを塗布せずに塗装を行ってしまうと金属部分とパテ部分で仕上がりに違いが出てしまいますので丁寧に行う必要があります。


調色作業

調色作業とはボディに塗装する色を調合する作業のことです。

自動車にはもともとの色があるため塗装する塗料も同じ色でなければなりません。

そのため専用の測色計を使い元の色を調べた後、様々な色を組み合わせて色を調合していきます。

作成した塗料はすぐに塗装せず、テストピースに塗装してボディと見比べ細かく調整を行います。


マスキング作業

ベースコートを塗る前に塗装箇所以外をマスキングし、塗料がつかないように保護します。

マスキングに隙間などがあるとそこから塗料が入り込んでしまうため丁寧に貼る必要があります。


ベースコート塗装

ベースコートは調合した塗料を塗装する作業のことをいいます。

塗装をする前にはボディの汚れや油分を丁寧に拭き取り、塗料が浮き出てこないように綺麗にします。

またホコリなどが付着しないよう、塗装作業は専用のブースを使用して行います。

そのためブース内はいつも清潔に保つ必要があります。


トップコート塗装

トップコートは塗装した塗料が剥がれないようにする役割と艶を出す働きがあります。

全体に均一に行き渡るように塗装を塗り重ね仕上げていきます。

塗装が完了したら専用の機械で乾燥させていきます。


研磨作業

塗装が終了したら最後に研磨作業を行います。

研磨をすることでどうしても防げなかったホコリなどを取り除き、綺麗にすることができます。

あとは取り外したパーツを取り付け、清掃が終われば作業終了です。


塗装工の仕事で役立つ資格・スキル

塗装技能士

塗装技能士は国が定める技能検定制度の一つで塗装における技能を証明する国家資格です。

等級は3級~1級まであり、1級が一番上の資格となります。

2級・1級に関しては等級に応じて受験資格が異なり、いずれも一定期間以上の実務経験が必要ですが3級には実務経験などの制限がなくどなたでも受験することができます。

試験は学科と実技に分かれ、それぞれ「木工塗装」「建築塗装」「金属塗装」「鋼橋塗装」「噴霧塗装」の5つの区分から選択します。

建築塗装工であれば「建築塗装」「木工塗装」「鋼橋塗装」、板金塗装工であれば「金属塗装」「噴霧塗装」を選ぶと良いでしょう。

塗装工は資格を持っていなくても始められる職業ですが、長い実務経験とスキルを証明できるため資格を取得しておくことで就職の際には有利に働きます。

特に一級塗装技能士は7年という実務経験と高いスキルを持っているため、企業でも「一級塗装技能士在籍」など積極的にアピールされています。


まとめ

以上塗装工についてのご紹介でした。

塗装工は住まいと自動車という、どちらも身近で大切なものを塗装技術を使って劣化から守っています。

その技術を習得するには長い実務経験が必要ですぐに会得できるものではありません。

確かな知識と技術が住宅や自動車を守ってくれているんですね。

また塗装だけでなく補修作業などの技術が必要なため、手先が器用な方やものづくりが好きな方には向いている職業かもしれません。

興味を持たれた方は挑戦してみてはいかがでしょうか。


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